針・灸体験

(2001/04/28)

このところ腰の調子が悪くかがむのも大変だった夫一緒に、家の近くにある整体院へ行くことにした。ゴールデンウィークの初日のことである。
買い物に行くときにいつも通る場所にあるため、電話番号を憶えていた。電話してみるとホントは土・日はお休みなのに、今日はたまたま急な患者サンがいるためやっているという。なんというラッキー。早速予約を入れた。
子供のころ、私はよく整骨院のお世話になったのだが、股関節を痛めたときやってもらった整体のようなものは本当に気持ちよかった。体の骨の位置があるべき場所に戻る、という感じ。最近は、エステにいったときに、顔のマッサージの延長で首や肩をマッサージしてもらうこともあったがその程度。久々の整体に心躍る私だった。


いざ整体院に入ってみると、そこには整体や針・灸が効果を持っている症状がいろいろ書いてあった。
夫は「かがむのも大変」という非常事態を起こしている腰がある。が、私はさほど緊迫した事態がなにもない。仕事していた頃は肩こりのせいで頭痛や吐き気がすることもあったが、専業主婦になった今、それほどの症状も感じていない。
最初に、現症を報告するようなカルテを自分で記入するのだが、コレと言って訴症がない。困った。困った末に、はるか昔の股関節捻挫のコトと、その古傷が寒くなると痛む、という年寄りのようなコトを書き込んでみた。あぁ、マヌケ。


さて、カーテンで区切られた清潔なベッドの上に横たわる。
先生曰く「左右の足の長さが異なる=骨盤がゆがんでいる」
「そのせいで、腰の少し上から背骨がずれている」
「手が入らないくらい腰がバンバン」
「肩がかたまってる」
「首の筋肉が固まっている」などなど、私の体は自分で思っている以上におかしいらしい。
「首動かすとき、きしまない?」と聞かれたが、確かに首をまわすといつもカチッとスイッチを入れるような音がする。これは筋肉が凝り固まっているせいなんだそうだ。知らなかった。


実は「整体」ということで、テレビなどで見たことのある「ばきっ」「ボキッ」というのを期待していたのだが、まずは針治療だと言う。針は初めてだったのでちょっとだけ不安だったが、すごく細い針でうっても痛みはない。
カーテンの向こうの隣のベッドで施術を受けている夫は、痛点に当たったときなど、悲鳴をあげていたがそれもほんの一瞬のコト。
針が刺さっていくときは、ちょうど注射針を差し込んで、注射液を注入するときのような感じで、私の場合は、体の中にそれが入り込んでいく状態がなんだかなかなか好きなので、針も結構気持ちよかった。普段届かない皮の下の筋肉の奥のほうに何かが侵入してくる、という感じはなんだかすごくいい。私って変態?!でもホントに気持ちいい。試してみる価値はある!
アタマのてっぺんやら足のこうやら太もものつけねやら、腰やら背中やら、なんせあちこちに針をうってもらった。そして特大のお灸をおなかと背中に。便秘にいいそうだ。
それから私は手の平と足の裏に汗をよくかく。顔や体に汗をかかなくとも、足の裏にかくことが多く、そのせいか手足が冷たくなっている。これは自律神経のバランスがよくないと起きるそうで、お灸はコレにも効くらしい。


針・灸が一通り終わった後はいよいよ整体。
針・灸でだいぶ体が軽くなり、マジメに視界が明るくなったように感じていた私は もう十分満足していたのだけれど。
まず腰。先生が背中をおさえて、ポキ、バキ、と。腰が伸びて気持ちいいー。
WWFのクリス・ジェリコのキメ技にウォールオブジェリコというのがある。いわゆる逆エビ固めなのだが、アレを見るたび、「ああかけられてみたい」と思う私。だって腰がいつもと逆に延びて、気持ちよさそうなんだもん。今回はその願いが少し叶ったという感じ。
次に首。左右に一回ずつバキッとやってもらった後は、首をまわしてもカチッと言わなくなった。一体なんだったんだ?ホントに。びっくり。
今回1回の施術で、かなり状況改善。体が軽くなった。
夫も全快とまではいかなかったが、施術前よりは明らかに状態が良くなった様子。
先生によると、私のほうも、長くかけて悪くしてきた状態なのだそうで、今よくてもまた4、5日すると肩凝りや腰や足の痛みはぶり返すとのこと。それと、針をうった後はしばらくすると、すごくだるく眠くなるのだそうだ。そんなときはその状態に逆らわず寝ちゃってください、とのこと。その通り、しばらくすると夫婦そろってヤル気のない状態になり、熟睡。でもまぁ、こんな一日の過ごし方もかなりいいな、と思った初めての針・灸体験だった。
しかし、ホントに視界良好、体が軽い!本来あるべき姿に戻った感じというか。絶対また行くぞー。