冷蔵庫、壊れる

(2001/11/30)

数日前から、台所で聞きなれない音がしていた。炊飯器の調子が悪いのかと思い、ちょっと気にしていた。
でも体調が今いちだった私は、そのうち直るだろうとたいして重要に考えていなかった。
が、しばらくして音の主が冷蔵庫だとわかった。どうも冷蔵庫の冷やす能力が低下しているようだ。
とりあえず取扱説明書を読んでみることにした。


最初は、ちょっとした故障だと思っていた。
冷蔵庫の中はまだ冷たいし、電気もついている。冷凍庫の中もまだ凍っている。
取扱説明書によると、中身を詰めすぎたときや、パッキンが汚れているときなど、冷やす能力が落ちてしまうらしい。
でも引越をひかえた我が家の冷蔵庫はそれほどモノを詰めすぎているとも思えないし、 パッキンも含めて中はよく拭いているほうだと思う。何かが挟まって扉が閉まりにくくなっているとも思えない。
とりあえず冷蔵庫と冷凍庫の温度調節を一番低くなる位置にセットして、様子を見ることにした。


その後、冷凍庫を開いてビックリした。氷がすっかり溶けて水になっているのだ。
これはまずい。
ついに壊れてしまったのか。どうしたらよいのだろう。電気屋サンに連絡しようにも深夜なので無理だし、とりあえずネットで何か方法を検索してみよう、ということになった。
「冷蔵庫の故障」などで検索しても、たいした情報がヒットしない。どれもこれも取扱説明書に載っているレベルのものか、冷蔵庫が壊れて大変だった、という体験談のみ。
あまり参考にならないので、ダメ元で、我が家の冷蔵庫の製品番号で検索してみることにした。
すると、驚いたことに、冷蔵庫の製造メーカーのHPに、我が家の冷蔵庫の部品不具合に関するお詫びの文章が載っていたのだ!
なんとも驚いた。それによると、部品の不具合により、冷えなくなったり、ごく稀に発火する恐れがあるというのだ。発火!恐ろしい。氷が溶けてしまうのと、火が出るのだったら、まだ溶けるほうがマシかもしれない。
随分前の朝刊に告知広告が載ったらしいが、ちっとも気づかなかった。もしかしたら読んでいるのかもしれないが、製造番号が載っている告知広告ではおそらく自分の家のものがそれに該当するなんて思いもしなかっただろう。第一、冷蔵庫の製造番号なんて、知ってたり憶えていたりするほうが珍しいだろう。
とりあえず、その告知によると、部品は無料で交換してもらえるらしい。フリーダイヤルの番号も載っている。その日はあきらめて翌日連絡してみることにした。故障がこの「不具合」によるものだとよいのだが。


朝一番に電話をしてみた。
さすが専用ダイヤル。応対が早い。最寄のサービスセンターに連絡をとってもらうことになり、家にはそのサービスセンターから折り返し連絡が来ることになった。
そして約30分後にサービスセンターから連絡があった。
すぐにでも修理に来てほしいと言ったが、混んでいて今日中は無理という返答。お願いしてみたが、断られる。がっくり。
それから更に1時間後くらい。お昼ご飯の支度でもしようかと冷蔵庫を開けて驚く。冷たくないどころか、冷蔵庫の中があたたかくなってきているのだ。
今朝は冷凍庫が冷蔵庫のような状態だったが、この感じでは中身がすっかりダメになるのも時間の問題かも。
再度連絡をとってみて「かなりヤバイ状態」を強調して説明する。
何時になってもいいから今日中に修理に来てもらえないか懇願する。
すると電話に出ていた女性が「修理の担当のものと相談して折り返しお電話します」と言ってくれた。そして1時間ほどして連絡がきた。今日中に来てくれるという。
ありがとう、サービスセンターのみなさま!


そして夜の7時少し前、約束通り修理の方が来てくださった。うちのために残業させてしまった。ごめんなさい。
まず冷蔵庫の製造番号をチェックして、冷蔵庫を前に移動する。何やら裏蓋?を開いて部品をチェック。
やはり「不具合のある部品」が原因だったようだ。
馴れた手順で部品を交換、15分くらいで修理完了。モーター音がもとに戻った。
無料交換ということで部品代も修理代もかからずハンコを押して終了。修理の方、ありがとうございました。
これでどうにか、お肉もお魚も捨てずにすみそうだ。
しかし冷蔵庫のない生活って大変だ。冷蔵庫のない時代に生きてた人たちってどうしていたんだろう。冷蔵庫って素晴らしい発明だと改めて思った出来事だった。 これからも綺麗に大切に使おうっと。