庭改造計画

(2002/05/25)

一面芝生の我が家の庭。花の苗を片隅み植えてみたものの、芝生もまだ生え揃っていないし、かなり殺風景である。
そこで「庭改造計画」を立てた。
こんな庭にしたい、というのを何枚か絵に描いてみる。描いているうちに、だんだん、ここに緑が欲しいとか、ここにこんな色の花が欲しいとか、いろいろイメージが沸いて来た。
しかし、我が家には車がない。庭を造るにあたり、土やら煉瓦やら苗やら、多くのモノが必要になるのだが、あいにくそのようなモノを多く売っている店は徒歩圏内には無い。また、それらを購入し手で持って電車に乗って運ぶのでは、とても大変そうだ、というか無理がある。
そこで、我が家に両親が車で来た際に、買出しも含め手伝ってもらうことにした。そして、この5月の連休についに計画を実行に移した。


私の設計はこんな感じだ。
まず、我が家の庭はリビングとその隣の和室から出入りできるし、また駐車場の脇からも入ることが出来る。リビングからいつも見える正面の部分には、一年中、緑と花が見えるようにしたい。また、その向こうは裏のお宅の勝手口があるので、その目隠しも兼ねて背の大きくなるものを植えたい。
また、野菜やハーブなど、ちょっとしたものを作れる菜園が欲しい。
面倒な手入れが必要なものは長続きしそうもないので、常緑樹や宿根草を主体に植えたい。だけど季節によって、ちょっとは寄せ植えなんかも楽しみたい。


当初の庭は、周囲が土でそこにコニファー類などが植わっており、真中の部分が芝生というつくりになっている。私の設計では、ここに煉瓦で花壇を造り、歩く部分も煉瓦で小道を造る計画である。
ガーデニングの本を参考に、詳細な、しかしある意味大雑把な設計書を作成した。夫の承認を得て、実作業の責任者(?)となる父に設計図を見せる。
父は「花壇を造りたい」という私の提案に、最初はもっとかわいらしい、簡単なモノを想像していたようだが、その予想は見事にはずれた。
結局、その設計図をもとに作業開始と相成った。


まずはホームセンターで煉瓦、モルタルを購入。勿論花壇に入れる土の類も山のように購入。庭仕事用に、動き易い「作業服」も購入した。(なんと父、夫、私の3人でお揃い!)何事もまずは形から入る、これが基本だ。
そしてGWの開始とともに作業開始である。 まずは庭の芝生をはぎ、花壇にする部分の土を耕し、ガラをとる作業から始めた。
土の中からはいろんなモノが出てくる出てくる!石は当然、コンクリの破片やガラス、釘、プラスチックの破片、針金、セトモノの破片のようなもの、雑誌らしいもの、竹の棒、などなど。
煉瓦割り ずっとしゃがんだ恰好での作業なので腰と足がやたらに疲れる。
煉瓦はモルタルで積んでいくのだが、この作業を私は結構甘く考えていて簡単にできるものと思っていた。ところがどっこい、まっすぐ綺麗に煉瓦を並べていくために、木枠をつくったり、水糸をはったり、水平器で傾斜をはかったり、意外と細かくてめんどくさい作業があるのだ。神経質なようでいて実は大雑把な私にとって、こういう作業は苦手な分野。まぁそういう難しい部分は結局父に全面的に頼ってしまい、私はひたすら石を拾ったり、モルタルを入れたり。
煉瓦積み 今回始めて煉瓦を割る作業にも挑戦した。
鉛筆で4面に印をつけて、煉瓦タガネをあて、金槌でコンコン叩く。すると面白いほどあっけなく煉瓦は二つに割れてしまう。この作業が気に入って、いくつも煉瓦を割ってしまった。
モルタルを間に挟み煉瓦を積む作業は、最初の位置決めが面倒ではあったが、作業自体は楽しかった。煉瓦は、家の外壁部分や門柱に赤っぽい煉瓦がもともと使われていたので、それと同じ系統の色にした。本当はもう少しアンティークな感じのものを使いたかったが、家との調和も大事、ということでこちらの色にした。薄い色のものとちょっと濃い色のものでアクセントをつけてみたのだが、これが思っていた以上にいい感じになった。絵に描いた感じと実際に積んでみた感じでは、はるかに実物のほうがお洒落になったみたいだ。


花壇部分を二階から撮影 そんなこんなで、結局GWいっぱいかかって我が家の花壇は完成した。
出来上がったお庭は当初の設計通りで、かなり満足。頑張った甲斐があった。
花壇の「枠」は出来たので今度は中身である。
花壇は3つの部分にわけた。
1つめは、毎年花を咲かせる宿根草を中心に植えた花壇部分。
2つめは、季節ごとに植え替えて一年草の花を楽しめる花壇部分。
3つめは、食べられるものを植える畑部分。

1つめの部分には、私の好きな青や紫、白い花を中心に、アメリカンブルーや花かんざし、モンタナ、ワスレナグサなどを植えた。父が持ってきてくれたビオラとアスターも元気に育っている。
また常緑の、マサキキャデイやギボシも植えた。まだ小さいが大きく育って欲しい。
春に黄色い花をつけるエニシダも植えた。ちなみにエニシダはプーさんのお話にも出てくる。
花壇 その向こうにはやはり父が持ってきてくれたガクアジサイ。スクスク育って綺麗な花をつけて欲しい。
2つめの部分はまだ開発途中で、ロベリアをちょっとだけ植えてみた。秋に咲く花を何かタネから育ててみたいが、何がよいか現在検討中である。
畑部分には、ナスとししとう、紫蘇の苗を植えた。 それと、ラディッシュ、ミニキャロット、パセリの種をまいてみた。 ラディッシュの芽は分かり易い形で、たくさん元気に育っているが、 にんじんとパセリは、いろんな芽が出ていて今のところまだホンモノかニセモノ(雑草)か区別がつかない。 うちで収穫したものを食べるのが待ち遠しい。 他にも植木鉢で、タイムやローズマリー、イタリアンパセリなどのハーブ類や、トマト達を育てている。 ハーブは既に食卓で活躍中で、夏のトマトも待ち遠しい。


今はまだ植えたばかりで、花壇の中もスキマが多いけれど、次第にそれぞれが大きくなって、だんだん土が見えなくなっていくらしい。出来れば殺虫剤や化学肥料は使いたくないので、コマメにチェックして、大事におおらかに、花や木たちを育てて生きたいと思う。
超ビギナーな私だけど、なんとなく、庭が立派に完成したので、既に気分はガーデナー。