石灰

2004/02/10

突然、左足が痛くなった。
大昔、左の股関節を痛めたことがある。あの時と似ているような似ていないような痛み。私の場合、雪が降る前や、足が冷えてしまった時に同じ場所が痛くなることがある。お年寄りの神経痛のようなもの(?)で、持病だと思ってあきらめていた。そんなにひどい痛みではないし、日常生活には支障もない。ほっておけば、いつのまにか治るものだった。
が今回は、いつもより唐突に痛くなった。最初は、同じ姿勢を続けると痺れて痛くなる程度だった。お風呂でよく温まって、なんとなく痛みがおさまった様な気がしていた。それでも夜、ベッドで横になっても痛みがおさまらず、次の日にはますます痛くなり、座ったり立ったり、という動作が少し困難になってしまった。


痛みを感じた日から3日目、とうとう歩くのもつらくなってしまった。
左足が痛くてつけない。どんな風に足をおいても痛い。足の向きをちょっと変えるだけでも痛くて痛くて仕方がない。
日頃、自分は痛みには強いほうだと思うのだが、今回ばかりは我慢できなくて、結局、以前お世話になったことのある鍼灸の先生に電話をかけた。
あいにくの日曜日、鍼灸院はお休みの日だったのだが、先生が見てくださると言うので、痛い足を引きずって、やっとのことで鍼灸院に到着。入口の段差を上るのに一苦労。靴を脱ぐのに一苦労。診察用に洋服や靴下を脱ぐのに一苦労。そして、診察のベッドに横になるのがまた一苦労。診察していただく前に精根尽きた、という感じだった。


さて、鍼灸の先生が見てくださったのだが、患部である左足は、ちょっと触っただけでも激痛に襲われる。左足を庇って数日過ごしていたせいか、右足や腰、肩などがひどく張っていて、まずはそちらに針をうつ。ちょっと触っただけでも涙が出るほど痛い患部は、それでも腰やお尻などに針をうっていただき、しびれや痛みが少しやわらいだ。
結局、鍼灸で治せるものでは無さそうだ、ということで、先生に整形外科を紹介していただき、翌日そちらでレントゲンをとってもらうことにした。


翌日、整形外科を訪れる。家から結構近くに整形外科があることを知りびっくり。その近くには内科も発見。日頃、病院へ行くことは滅多にないが、近くに病院が無くて不便だと思っていたので、こんなに近くにあったのは嬉しい発見。
で、レントゲンをとるのだが、この撮影用の台にのるのが一苦労。まだ歩くのもやっとで、左足は上げることや、曲げることもままならない状態なのだ。なんとか台に寝そべり、先生の注文どおりに足を動かそうとするのだが、なかなかうまくいかない。それでも頑張ってレントゲン撮影を行った。


結果。骨にも関節にも異常なし。(立派な綺麗な骨だと言われた)
が太ももの骨の裏側になにやらカゲがうつっている。コレが今回の痛みの原因だと言う。
このカゲは実は石灰のカタマリで、どうしてそんなモノがこんなところに溜まるのかは分からないのだそうだが、別段珍しいモノではないらしい。で、コイツが何かのはずみで痛みを引き起こしているのだそうだ。痛くなった時にこのカタマリが出来たのか、はたまた以前から存在したのか、そしてこれから無くなるコトがあるのか、全くもって謎なのだそうだ。なんなんだ一体。
で、治療は、とりあえず炎症をおさえるために患部に湿布を貼る。お風呂で長く温まるのはよくないそうだ。(今は足があがらないので、実は湯船に入れずにいた)そして、痛み止めのクスリを飲み続けること。こうして、だんだん痛みがひくのを待つだけなのだそうだ。


ちょうど一週間、痛み止めのクスリを飲み続け、ようやく家の中を歩く分には支障のない程度になった。座ったり立ったりも出来るし、寝返りも少しうてるようになった。あと一息というところだ。徐々に痛み止めを飲む間隔をあけている。
突然の出来事にビックリしたが、まさか骨の脇に石灰とは。前から時々足が痛んだのはコレのせいだったのか?今後もコレは痛くなることがあるのだろうか?
いっそ「運動不足」とか「太りすぎ」とか、そういう具体的な原因があったほうが今後気をつけるコトが出来るんだけれども。石灰ねぇ・・・とにもかくにも、治ってよかった。