検査食

2005/02/05

去年の夏に入院・手術を行い、現在も通院して検査をしている夫が、会社の健康診断にひっかかってしまった。
もちろん手術した病気に関係するものではないのだが、月に2度も病院で検査をしてここまで異常なしできていたのにも関わらず、会社の健康診断で「要・再検査」という結果が出たことには、正直気落ちしてしまった。
そして今回の「異常」があるらしい部分は「腸」であり、その検査のために「検査食」とやらを夫は持ち帰ってきたのである。


「サンケンクリン」という名の、コンパクトな箱に入ったそれは、要するにレトルトのお粥とスープ、そしておやつ(?)と薬がセットになったものだった。
レトルトのお粥は、普通に売っているものとあまり変わらないような感じだが、何しろ、検査の前日はそれしか食べられないのだから気の毒だ。普段の食生活も規則正しいものとはいえないが、それなりに栄養のバランスは考えているし、満腹感・満足感のあるものだと思うが、コレだけではどう見ても量が少ないし、それに栄養も偏っているように思えてしまう。
朝ご飯はお粥とお味噌汁とふりかけ、お昼ご飯は鮭のお粥とお吸い物、夕ご飯はスープのみ。おやつにクッキーとオレンジ味のカルピス(水で溶いて飲む)と粉末の紅茶が入っていた。
普段、食事の間におやつを食べたり、カルピスを飲んだり、というのはあまり無いと思うのだが、今回は決められた時間割りどおりに食べたり飲んだり。それでもやはり物足りない雰囲気だった。今回は検査のためなので仕方がないが、食事というのは、空腹を満たすだけではなく、気持ちも満たすものでないと、なかなか満足しないものだな、と改めて思った。


検査食は、検査前日の食事になるが、その少し前から検査にそなえて、食事に関するいくつかの注意事項が出されていた。もちろん消化の悪いものや繊維の多いものは避けなくてはいけなくて、他にも乳製品や果汁もダメということだった。
乳製品はダメなのに、オレンジカルピスはいいのかな、というところがちょっと疑問ではあったが、それよりも、空腹時に飲んでもいい飲み物に「水」のほかに「コーラ」と書いてあったのが微妙に不思議だった。


検査前日にはお粥類のほかに「マグコロールP」という下剤も飲む。ご丁寧にそれ用の紙コップまで箱の中に入っていた。それもそのはず、この下剤、なにやらまったり濃い感じの飲み物(?)だ。夫はかなり不味そうに、時間をかけてコレを飲んでいた。飲み終えた後、紙コップの底には、溶けきらなかった粉末がこびりついていたけれど・・・
それとあめ水。水で溶いて飲む甘い液体のようだ。検査当日の朝、これを飲む。
このほかにも、とにかく水分をたくさん摂ることが大事らしい。速やかに検査を受けるためには、検査前に腸の中をキレイにしておかなくてはいけなくて、それには水分がたくさん必要らしいのだ。でも飲んでいいのはお水。お茶もコーヒーもダメで、とにかく水を飲む。・・・なんだか検査前に、かえって具合が悪くなってしまいそうな雰囲気だった。


結局、検査の結果、夫の横行結腸にポリーブがあることがハッキリした。次は内視鏡検査である。夏以来、病院のお世話になる機会が増えていて、毎回のように新しいコトを体験できる。うれしいような、別に体験できなくていいような。何はともあれ今回は大きな病気でないことを祈るだけだ。