大阪歴史博物館

2005/05/05

4月の終わりから5月アタマまで、大阪の夫の実家へ帰省した。その間に大阪歴史博物館を訪れた。毎年、夏に大阪へ帰っていたが、ゴールデンウィークに帰るのは初めてだ。夏に帰省したときはお墓参りだ野球観戦だとスケジュールがいっぱいで、大阪をゆっくり観光、というか巡ってみることもなかなか無かったのだ。
そして今回、大阪歴史博物館で「特別展 ファンと歩んだ70年 タイガース展」というのをやっているということで、夫と夫の母、そして私の三人で行ってみることになったのだ。


基本的に、私は博物館の類が好きである。郷土資料館やら科学博物館やら美術館やら・・・挙句の果ては図書館まで「館」とつく類の場所が大好きなのである。
学校の授業では歴史とか地理とかが大嫌いだったが、実際はすごく興味のある分野なのだ。そんなわけで、今回はタイガース展の開催に関わらず非常に行くのが楽しみだった。まるで小学生の遠足のような、そんなワクワク気分だ。


大阪歴史博物館 大阪歴史博物館は大阪城公園のすぐ近くにそびえたっていた。10階建ての大きな建物で「全部見るのは大変そう!」というのが最初の印象だった。
入口でチケットを購入し、案内に従いエレベーターへ。「タイガース展」は6階の特別展示室で行われているらしいが、とりあえず10階へあがる。上階から順番に降りながら見るのが順路らしい。
上のほうから「古代フロア」「中世近代フロア」「近代現代フロア」と時代を追っていろいろな展示がされている。8階には「考古学研究所」として体験型の展示が。そして地下にはホンモノの難波長柄碕宮の遺跡があるらしい。地下の遺跡を見学するには、あらかじめ申し込みが必要なようだ。


難波宮 10階は、フロアが奈良時代の難波宮のようになっていて、自分がその難波宮の中を歩いている感じだ。官人や女官が当時の服装をして並んでいる。その間を歩いていくのは、なんだか変な感じだ。原寸大に復元されているそうで、大きな朱色の柱は、なんと直径が70センチもあるそうだ。
このフロアで「なにわ歴博 こどもスタンプラリー」という台紙をもらった。台紙には各フロアの展示に関係のある問題が書かれていて、展示の中からその回答を探す。そして回答を記入し、各フロアの係の方にスタンプを押してもらう、という仕組みだ。私は子供ではないが、参加OKとのことで意気揚々とスタンプラリーも開始だ。意外にこういうのが好きだったりするのだ。


レトロな街 9階は江戸時代の大阪の町。町並みの模型があったり、文楽人形があったり。当時の活気が伝わってくるような展示だった。
8階はまるで遺跡を掘っている現場のようなつくりになっていて、発掘を疑似体験できるようだが、どちらかと言うと子供だまし(すみません)的な感じだった。
そして7階は大正から昭和初期の大阪の街。道頓堀や心斎橋などの町のようすが再現されている。昔の電話ボックスがあったり、野菜を売る屋台のような店があったり、レトロな雰囲気でとても楽しかった。洋品店のディスプレイなども当時のハイカラな感じが伝わって面白かった。


馬型埴輪 肝心のタイガース展だが、こちらは内部は撮影禁止。予想通りの混雑ぶりだったが、それでも懐かしいものから初めてみるものまで、いろいろなタイガースにまつわる貴重なものを見ることが出来た。
中でも面白かったのが昔のビデオ。試合もそうだが、試合以外の何かのイベントの様子など、名前や実績は知っていても動いているところを見たことが無かった選手の、動いているビデオが見れたのは非常に嬉しかった。

1階にはタイガース関連のグッズを売るショップが出ており当然のように買い物をしてしまったが、それより今回の収穫は、博物館内のミュージアムショップで購入した「埴輪」のポストカードである。実は私は大の埴輪好き。昔、自分で粘土をねって造ったことがあるくらいだ。そんなわけで心癒されるような埴輪のポストカードを数枚ゲットできたのは本当に嬉しい限り。嬉しいついでに、最後に展示の中でもっとも気に入った馬の頭部の埴輪の写真を載せておきたいと思う。
埴輪の目は空洞なのだけれど、この目を見るたび、なにやら奥深くに吸い込まれていくような、そんな感じがする。恐怖感は一切なく、なにやらとても気持ちのよい感じだ。太古の澄んだ空をこの目は見ていたのだろうな、と思いながら。